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古陶の風格 - 山本閑象 - 斑鳩山房

古伊賀 古信楽の風格を目指して
古伊賀 古信楽の風格を目指して

作品 自然の美 、形、焼け味、素材を吟味、追求しております


陶磁器

陶磁器

二十数年ほど前から、年に一度、東京の谷中に
宿泊しておりました。主に美術館巡りと、神田の古本屋巡りが目的でした。
その宿泊先というのが、友人の木版画家の大沢民子氏(惜しくも先年なくなられました)のアパートでした。
そのすぐ隣は、昭和の鬼才陶芸家として知られた、上口愚郎氏の工房でした。
谷中に宿泊させていただいていた当初は、私は陶芸に如何程の興味もありませんでした。
まだ、私は画家をめざしておりました。
しかし、数年経った頃より、骨董に興味が湧き、あちらこちらの骨董屋に出入りするようになり、やがて、骨董でも、陶器に興味が集中するようになってきました。

やがて、芸術表現でも、平面より、立体の方が自分には向いていると思うようになり、ちょうど知り合いだった近くの陶芸家に、成形の手ほどきを受けるようになりました。
その少し前に、古伊賀、古信楽の存在を知り、こんな美しくて迫力があり、存在感がある物を造ってみたいという衝動にかられたことが、決定的でした。

今思うに、全くもって不思議でなりません。
何故、急に陶芸にはまってしまったのか。
どうも、上口氏の何かしらの力が働いているような気がしないでもありません。
実際、私が現在やっている陶芸も、実験につぐ実験で、そのスタイルは上口氏のそれに、似ているところがあります。
そんなこともあるのかなあ、などと思うこともある今日この頃であります。
土造りの様子